00061_「楽しく、ゴキゲンな人生を送る」上で役に立つ、「本には書かれていない、いくつかの知恵」

「楽しく、ゴキゲンな人生を送る」上で役に立つ、「本には書かれていない、いくつかの知恵」をご紹介したいと思います。

とはいえ、一般のビジネス書に載っているような、陳腐で退屈なキレイゴトの類ではなく、「欲望渦巻く資本主義社会の最前線で四半世紀余り、『企業参謀』とも言うべきビジネス弁護士を経験して機能的に獲得した知見の一端」ですので、それなりにお役に立つものであると思います。

1、「常識」とは「偏見のコレクション」(ゴキゲンな人生のために、非常識な想像力を働かせる)
世の中、大切なことほど、教科書には載っていませんし、親も学校の先生も先輩も、世の中のことをよくわかっていません。
また、そういう「ホンモノの知恵」は、一握りの人間によって独占されていますし、独占している階層の人間は、この知恵を、よほどの理由がない限り、明かしません。

成功とは、非常識な方法によって得られた稀有な結果です。
常識や良識にしたがったところで、得られるものは陳腐な結果です。
さらに言えば、「常識」とは、「物心つくまでに身につけた偏見のコレクション」を指します。

「大きなプロジェクトの成功」は、例外事象であり異常現象です。

それなりに大きなビジネスや新規のプロジェクトは、フツーのことをフツーにやっていては成功などしません。
トラブルや想定外の事柄が次々生じます。
大きな事業・新規の事業を、公務員やフツーのサラリーマンや小学校の教師に常識的に取り扱わせたら、どうなるか、想像してください。
これらの事柄の対処には、常識や良識は通用しません。

「世間で評価される仕事というのは、あらゆる形式やモラルを排して遂行されているものだ」

これは、私が、若い方や後輩に常に言っている言葉です。
常識を疑い、常識の裏側や対極にあるものを想定し、非常識のアングルに立って物事を観察するクセをつけてみる。

そうすると、世の中には、イノベーションや改善の可能性、すなわち成功の機会がゴマンとあることに気づくはずです。

では、どうやって、「成功するための、正しい非常識」を身につけるか? 

周囲に流されず、良質な本を読み、成功した人間から正しい情報を得ることを通じてしか、この種の「非常識だが、理にかなった、資本主義経済社会をうまく泳ぎ切るための知恵」は手に入れることはできません。

2、ラックマネジメント(付き合う人間、接点をもつ人間を選ぶ)
以上のようなことから推奨されるのは、運のいい人間、強い人間、勢いのある人間、知恵を持っている人間と付き合うことです。

これは、ラックマネジメントの一種です。

負け犬同士つるむのは時間の無駄です。
そこから何も生まれません。

本に載っていない知恵を学び、運をもらい、時流を学ぶのは、外界や異界に通じ、「常識には反するが、経済的には理にかなった方法」をしびれるくらいのスピードで実現する、そんな、ミュータントのような人種です。
「あんなのは非常識だ」と強者を腐すことしかできない負け犬の集団から、その負け犬を反面教師として、突然変異的に、「業界を革新し、自らも笑いが止まらないくらいの大成功を治めるスター」が出て来る、ということはありえません。

学ぶとは、「真似ぶ」、すなわち、「真似る」から転じた言葉、と言われます。

その種の「業界を革新し、自らも笑いが止まらないくらいの大成功を治めるスター」は、常に、すでに成功した人間の近くにいて、非認知情報を含めてじっくり観察し、たんなるビヘイビアだけでなく、思考や哲学や価値観や生き方や美学に至るまで、徹底して模倣することによって、誕生するものです。

3、足を引っ張られないようにする(安全保障)
「強者や幸運な者と交わるべし」とはいうものの、負け犬を馬鹿にしたり、見くびったりするのは危険です。

「一人の馬鹿は、一人の馬鹿である。二人の馬鹿は、二人の馬鹿である。一万人の馬鹿は、〝歴史的な力〟である。」

これは、日本一の毒舌女性インテリ、塩野七生が『サイレント・マイノリティ』(新潮社、1993年、163頁)で書いていた一文です。

足を引っ張られないように、最低限の付き合いをして、人間関係が悪化しないように処置をしておいてください。これは、「安全保障」として重要な意味があります。


「中途半端に、優秀な人間」はアホの真似ができません。
「本当に、優秀な人間」は、アホになれます。
「アホ」以上に「アホ」ができます。
「本当にデキる人間」とは、「本当のアホよりも、頭悪そうに、平然と、ナチュラルに、アホの真似ができ、笑顔でアホと戯れることができる人間」のことを言います。

4、 時間を大切にしましょう
時間を大事にしてください。カネより、命より、健康より、大事なのは時間です。

ガンになったとき、医者がやっていることのほとんどは時間稼ぎです。
死ぬまでの時間を、1年を2年に、2年を4年にしているだけです。
一定程度進行したガンのほとんどは治りません。
絶対死にます。
カネとエネルギーと高度な医療技術をかけてガン専門医がやっていることは、死ぬまでの時間を先延ばしするための努力です。

逆に言えば、そのくらい、時間は貴重なのです。

カネがあっても時間は買えませんが、時間さえあれば、なんでもできます。
くだらないこと、無駄なことに費やす時間をなくしましょう。

「千里の道はジェット機で(制作/著作:井藤公量弁護士)」行くのが最も正しい。
千里の道を一歩一歩歩くような馬鹿げたこと、やっていませんか?

5、最後に(気軽に、ゴキゲンに、リラックスして行こう)

以上、かなり難易度の高い、一般的ではない、マインドセットやリテラシーをお伝えしました。

しかし、この程度のことを、肩に力を入れ、眦(まなじり)を決して、鼻息荒くして我武者羅にやる、なんて、品のないことはおやめください。

力を入れず、スマートかつエレガントに、周囲とうまく折り合いをつけながら、しれっとやってください。

ゴルフも、商売も、恋愛も、人間関係も、人生も、肩に力を入れて、いいことは一つもありませんから。

著:畑中鐵丸

初出:『治療家のための法律入門』第36回(終)、「ひーりんぐマガジン」第54号、特定非営利活動法人日本手技療法協会刊、

運営管理コード:HLMGZ35

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