00088_苛酷な社会を生き抜くための「正しい非常識」16_(5)何事も目的をはっきりさせるべし(ⅻ)_畑中鐵丸流「楽しい人生」の定義・その6:自分のコピーを増やすこと_20190920

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本コンテンツシリーズにおいては、個人で商売する方や、資産家や投資家や企業のオーナー経営者の方、出世して成功しようという意欲に燃える若い方、言い換えれば、「お金持ちや小金持ち、あるいはこれを目指す野心家の方々」へのリテラシー啓蒙として、「ビジネス弁護士として、無駄に四半世紀ほど、カネや欲にまつわるエゴの衝突の最前線を歩んできた、認知度も好感度もイマイチの、畑中鐵丸」の矮小にして独善的な知識と経験に基づく、処世のための「正しい非常識」をいくつか記しておたいと思います。
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企業や国家運営は言うに及ばず仕事の上でも、私生活においても、処世全般においても、物事の目的を明確にすることは重要です

そして、
「人生」
という、この世のすべての方にとって
「もっとも、重大で重要なプロジェクト」
についても、当然、目的をはっきりさせるべき、という話をさせていただきました。

私個人としても、人生を送る上での目的というものをはっきり、くっきり、明確に堅持しています。

いえ、そんなに、気色ばんで、眦決して吠えるほど、志の高いものではありません。

私の人生において、究極の目的は、
「人生を楽しむこと」
です。

では
「楽しい人生」
とはなんぞや、その定義はどうなっているんだ、という具体論をお話ししております。

無論、生きる目的は、ひとそれぞれで、いろいろ異論はあるでしょうが、知性と教養と思考力をフル回転してたどり着いた、普遍的で、みなさんにも納得できるような形で整理した、私なりの
「楽しい人生」
の定義を紹介しております。

私の定義する
「楽しい人生」
については、自由であること(その1)美容と健康を保てること(その2)財産があること(その3)尊厳があること(その4)刺激があること(その5)に加え、その6として、
「自分のコピーを増やすこと」
も内包すべき要素として必須です。

徹底した個人主義に立ち、自己中心的な考えから、
「自分一人だけ、楽しい人生を送れればいい」
という考え方も、もちろん理解できます。

ですが、地球に生命が誕生した太古の時代から、我々の遺伝子には、
「自分のコピーを増やす」
という根源的な指令が格納されており、そのためか、自分一人だけ排他的に楽しい人生を送っているだけでは、何か、寂しく、つまんなく、違和感を覚えるような気持ちが生じるようです。

実際、私も、この遺伝的に獲得された思考の偏向的習性の影響を受けており、楽しい人生を送るためには、自分一人だけではなく、自分のコピーを増殖し、このコピーにも自分同様に楽しい人生を送らせることで、自分の人生もより豊かになる、という志向を強くもっています。

もちろん、コピーを増やすといって、物理的に生殖活動に勤しみ、子孫を多く作るだけ、とは限りません。

弟子を作り、仲間を作り、自分の思索を書に著し、これを配布し、他者の思考や人生に影響を与えることや、そういった思想内容をカタチにして後代に継承させることを通じて生きた証を残すことも、
「自分のコピーを増やすこと」
につながります。

世の中には、生物学的なコピー量産戦略と生殖本能に忠実にしたがい、婚姻関係に拘泥せず、交尾活動を活発化する方もいます。

しかし、この種の無秩序な
「DNAコピー量産戦略」
は、往々にして、壊滅的なトラブルをひき起こし、結果、人生にとって最も貴重な時間を失わせ、
(1)自由が奪われ、また、このようなトラブルによって心身面での(2)健康を損ね、無駄な(3)カネを費消し、結果、人生から楽しさが奪われるリスクが生じます。

私としては、
「生物学的なコピー量産戦略」
ではなく、思想内容を文字によって具現化し、これを、出版やネットを通じて発信し、生きた証を遺し、思想内容伝播を通じた、
「共通の思考を有する、自分の脳のコピー」を量産する戦略
にこそ、大きな意味と価値を感じ、この上ない楽しい人生を実感します。

このあたりも、ひとそれぞれといったところですが、ご参考まで。

著:畑中鐵丸

初出:『筆鋒鋭利』No.145-2、「ポリスマガジン」誌、2019年9月号(2019年8月20日発売)

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