00034_「金持ちと結婚して絶対幸せになってやる!」と意気込む婚活女子が知っておくべき、「金持ちの分類・特徴・生態・習性・偏向」その3:オーナー系企業の創業者_20190220

オーナー企業創業者も、やはりケチです。

ただ、ケチはケチでも、ロジカルなケチです。

カネをケチるときの哲学や価値観がはっきり、しっかりした、論理的な美しさを実装した、メリとハリとキレのある、吝嗇家です。

資産家のケチは、論理性やメリハリはなく、哲学的で宗教的で、求道者や修行僧のような、ただただ、ひたすら、首尾一貫したケチなのですが、この点は明らかな差異が観察されます。

オーナー企業創業者は、お金を大胆に使うこともあります。

むしろ、
「使うべきときに大胆に使うために、無駄なことにはカネを使わない」
という、お金を使って勝負することを予定して、その日のために無駄を排して蓄財する、そんな戦略的ケチのようです。

とはいえ、自己を差別化して、承認欲求を充足するための投資については、経済合理性について首を傾げるようなものも含め、かなり大胆に行われるようです。

衣服や、時計や、靴、また、車、住まいや別荘、クルーザー、ジェット機、競走馬、さらにはご子弟が通われる私立学校の費用や入学準備のためにかかる費用、そして、家族であったり、
「その他特殊な関係であったり、お側にいらっしゃる方」
のお召し物や宝飾品といった、自己差別化アイテム(威信財)には、あまり厳格な費用対効果の検証をなさらずに、積極的かつ大胆にお金を投じられます。

「東大卒で、留学歴があり、身長が高く、知性も教養もあり、容姿にコンプレックスもない、知人や友人に恵まれた、明朗快活なスポーツマン」
というタイプの方であれば、いってみれば、人間自身が究極のブランド物です。

これみよがしのブランド物の中身を、さらに、これみよがしのブランド物で着飾ると、かえって、くどくて、嫌味で、エレガンスがなくなります。

ですので、こういう
「(人間の)中身がブランド物」
というタイプの方は、ギンギン・ギラギラ・ゴテゴテ・ピカピカのブランド物を忌避し、清潔感があり、趣味のいい、こざっぱりした格好を好みますし、無駄に目立つと生活が窮屈になりますので、プライバシーをことのほか重視し、諸事ひっそりとした生活を営む傾向があります。

ところが、前述のようなタイプとはやや趣を異にしたタイプの方、すなわち、苦労に苦労を重ねて、どん底から、気合とド根性で這い上がって成功した、立志伝中の人となったような方は、やはり、ご自身で、差別化をより確実なものにしたいのでしょうか、
「わりと、わかりやすい形」
で、自己差別化アイテム(威信財)にお金をかけられます。

先程述べた
「経済合理性について首を傾げるような」威信財アイテム
を積極的に装備されますし、生活全般についても、
「無理して、そこまでしなくても」
というようなライフスタイルを次々と実践されます。

無論、そんな派手で目立つことをしていれば、プライバシーが犠牲になるのですが、この種の権利意識は乏しいのか、人目につくことについてはあまり気になさらず、むしろ、積極的にそのご様子を披瀝されるようです。

とはいえ、お金の使い方全体を観察すると、
「ロジカルで、シビアなケチ」
には変わりなく、特に、事業に関連するお金の使い方や、自己差別化に直接貢献・関連しない費用については、徹底した倹約精神を発揮されます。

都内に住んでおりますと、数千万円するような高級外車(商用上の実用性のなさそうなドイツの軍用ワゴン車やスポーツカー)が、割と庶民的なスーパーマーケットの前で路上放置されてあって、駐車監視員にみつかり、駐禁を切られている状況をしばしば目にします。

駐車場代ケチるほど貧乏なわけではないでしょうし、食材なんてそこらのスーパーで貧乏人と同じ列に並んでなど買わずに、デパートの外商をアゴで使って手軽に身軽に済ませればいいのに、と思ってしまいますが、そこは、お金持ちならではの独自の金銭感覚といったものがあるのでしょう。

いずれにせよ、オーナー企業創業者は、論理と独自の美意識をもつ、孤高のケチであり、とはいえ、
「自己差別化と威信を増幅するアイテムについては、経済的合理性を放擲した、大胆なカネの使い方をする」
という意味において、特徴ある生態と思考習性が観察されます。

著:畑中鐵丸

初出:『筆鋒鋭利』No.138、「ポリスマガジン」誌、2019年2月号(2019年2月20日発売)

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