ひとりよがりの趣味の活動と、社会的意義のある継続的な活動。
この違いを決定づける要素は何だと思いますか。
その分水嶺となるのは
「収益性」
です。
例えるならば、どんなに高性能な車であってもガソリンがなければ途中で止まるのと同様、お金が継続的に回る仕組みを設計上ビルドインしない組織は、やがて活動停止に追い込まれます。
この種の活動設計には、現代経営学の大家、マネジメントの父と呼ばれるピーター F. ドラッガーの有名な5つの質問を考えてみることです。
これらの質問を自分たちの活動に照らして定期的に問い直すことで、方向性を確認し、社会や顧客に対して価値を提供し続ける道筋をつけることができます。
1 私たちのミッションは何か?
私たちが存在する意義とは何か、そして最終的に何を目指すべきか明確にします。
2 顧客は誰か?
その活動を必要としている人や組織は誰なのかを把握し、その対象に焦点をあわせます。
3 顧客にとっての価値は何か?
顧客が何を
「価値」
として感じるのかを考えることで、顧客にとってのニーズに応え、満足してもらう方法を探ります。
4 私たちにとっての成果は何か?
何を達成するのか、また、その成果をどのように測定するのかを明確にします。
5 私たちの計画は何か?
どのように活動を進めていくのかという具体的な行動計画を立て、それを実行します。
この問いに耐えうるように設計された活動は、きっと、未来永劫、継続することができます。
要するに、活動を成功させる鍵は、
「使命」
と
「収益性」
をしっかりと押さえ、顧客や社会に価値を提供し続けることにあります。
これを可能にする
「仕組みづくり」
が、意義ある活動を実現するための最重要課題と考えます。
著:畑中鐵丸